オフセット製版
オフセット製版・刷版・CTP
当社では、オフセット印刷の製版・刷版工程も行っています。社内でデータ受取りから印刷工程までの全てを行うことにより、一貫した管理を行え、迅速な対応も可能となります。豊かな経験と印刷知識を必要とするデータの修正、画像処理も社内で行います。
また、2008年6月に導入いたしましたCTPシステム(Kodak Trendsetter 800Ⅲ Quantum、Kodak P-940X Prate Processor)により、刷版出力からUVオフセット印刷へのより円滑な作業を行なえることとなりました。更に大型インクジェットプリンター(EPSON PX-9550 MAXART K3)により簡易校正をその場で行なった上でCTP出力を行なうことも可能です。従来のフィルム出力システム(Dolev800)と共にPrinergy Systemにより一括制御しておりますので、併せてご利用下さい。
さらに硬質フィルム印刷では、原反の伸縮などにより製版段階での加減が必要です。これもまた、特殊な知識と豊かな経験を必要とします。直接印刷品質につながるこういった細かな部分も、長年の枚葉グラビア印刷による経験と、UVオフセット印刷導入以来積み重ねたデータ取りにより最小限に抑えられております。
現在、製版のみの受注となりますが、ブリキ印刷の版下データ作成とフィルム出力も行なっております。シルクスクリーン印刷同様に被せや色調の加減も必要です。
豆知識
製版(せいはん)とは、印刷の工程の中で、版下などを撮影してフィルムをつくり、それを修正して下版(げはん)に備えることを言います。下版すると、印刷するための刷版(さっぱん)をつくることになるので、修正のきく最後の工程が製版ということになります。ちなみに、刷版とは印刷するための判子(はんこ)のようなもので、朱肉(しゅにく)にあたるインキが刷版につくことによって、印刷素材に印刷することができます。
現在では、版下などはPCデータとして制作されることが殆どで、そのデータに修正を加えるなどした後に、フィルムとして出力したり、CTPという形式で刷版として直接出力します。一昔前までは、レタッチマンという方達が全て手だけで行っていた修正作業をPC内で全て行います。ですが、全て版下がなくなったということでもなく、PC内で修正作業を行うといっても、ある程度の製版や印刷の知識は必要です。
一般オフセットの製版とグラビアの製版は、印刷方式の違いから、かなり異なります。
一般のオフセット印刷は、水とインキの相性の悪さを利用してインキを転写させる方法です。それに対しグラビア印刷は、凹状の版全体にインキをつけた後、ドクターという薄い鋼鉄の刃でこすって余分なインキを掻き落とし、窪み(凹)に残ったインキを転移させます。一般オフセットの刷版は凹凸のない平らなもので、アミ点と呼ばれる(インキをつく)点の面積で色調をコントロールし、グラビア版は凹部の深さ(インキの高さ)で色調の微妙な濃淡をコントロールします。よって、グラビア印刷の方がインキの盛り量はかなり多くなります。